レザークラフト ~特別感を生み出す時間~

 

”特別感を生み出す時間”

  

「イケア効果」という言葉を聞いたことはありますか?

人は「自分が作ったもの」に市場以上の価値を感じます。それは、自分で作り上げた、という体験が、付加価値としてプラスされるからだそうです。

このことから考えると、私たちは「自分で作ること」によって、ものに対する愛着が湧き、余分な消費を避けることができることができるかもしれません。

今回取材させていただいたのは、「革」を使用したワークショップ「レザークラフト」を開催するayaさんです!

革×ものづくり×体験の想起

 

 事業内容としては、レザークラフトのワークショップの主催運営です。革を使ったものづくりが体験できる場所の提供をしています。

 

ワークショップを始めたきっかけを教えてください!

もともと人と接するのが好きだったというところから、人の人生に関わる仕事がしたいと思い、就活活動では教育系、医療系などを中心に、幅広く受けていました。

「人に伝えること」にも価値を感じていたので、そこから「自分が好きなもの」を伝えていく場を作ろうと思い、レザークラフトのワークショップを始めました。

 

「買うもの」と「自分で作るもの」の一番の違いってなんでしょうか?

 一番は、ものに対する愛着だと思います。

自分で作ったものは特別感が違います。あとは、作った日のことを思い出すアイテムにもなると思います。

例えば、キーケースを作った方は、キーケースを見てワークショップのことを思い出したり、名刺入れだったら、大事な商談があるときにそれを見て「がんばろう」と思えたり。

そういった「作った情景を思い出すきっかけ」にもなるからこそ、参加して頂いている時間は本当に良いものにしたい、という想いがあります。

 

ayaさんにとって、「レザーの良さ」はどういった所にありますか?

 そうですね。沢山ありますが、一番は「色味」です。

色が変わっていったりするとことか。あとは、長く使用できるとか。私は家畜の中で牛が一番好きなので、牛柄の革を見ると「牛可愛い~」ってなります。(笑)

 

動物がお好きなんですね!

好きです。でも、動物を飼ったことはないんですよ。

一人っ子で、両親が仕事の時は家に遊び相手がいなかったので、近所のおばちゃん家の犬とよく遊んでいました。

あとは、両親も動物好きで、休日は動物園や水族館などによく連れて行ってもらっていたので、自然と動物が好きになったのかもしれません。もともと動物園で働こうとしていたくらい好きです。

 

そうだったんですね。今は別の仕事を?

はい。動物に関わる仕事ではありますが、webの会社に勤めています。
転職前は医薬品の会社に勤めていました。

大学では、畜産学を勉強していたのですが、勉強していく中で、動物園以外にも動物に関わる仕事がたくさんあることを知りました。医薬品とか。食品とか。研究とか。動物だけではなく細胞の勉強とかもしていたので、生き物全般の奥深さを学びました。

 

そこで学んだことが、今に活かされているんでしょうか?

そうですね。その影響は大きいと思います。

大学の授業で、豚とか牛がお肉になる過程を、教育の一環で見たりするんですよ。そういう映像を見たら「かわいそう」と思うかもしれませんが、生きていく上で ”食物連鎖” は自然なことだと思っています。

原理原則を理解した上で、頂いている命を最大限活用できたらいいなって思います。

 

 

事業をする上で大切にしていることはありますか?

妥協をしないことです。
「良い時間だった」と感じていただきたいからです。

例えば、自分が良いと思った革、金具といった材料は、自分の目で確かめてから使うようにしています。

その他には、積極的にコミュニケーションをとることです。もの作りって聞くと、黙々とやるイメージがあると思いますが、要所要所で参加者の皆さんとコミュニケーションをとり、楽しい時間になるように意識しています。作ったものもそうですし、過ごした時間が「よかった」と、その時の空間を楽しんで欲しいと思っています。

そして何より、自分が一番楽しむこと
色んな場に参加する中で、それが上手に教える人の共通点かなと感じました。

 

コミュニケーションの大切さは、これまでの経験で感じることはありましたか?

 はい。人とのご縁、繋がりはお金では買えない、と経験を通じてたくさん学びました。わざわざ時間とお金をかけて参加してくださっている以上、リーダーシップをとったり、主体的なコミュニケーションをとったりすることが大切であると感じています。

自分が与えた分は後から返ってくる。だから、まずは楽しんでもらうことを大切にしたい。その為に、参加してくださる方とのコミュニケーションは必要であると思っています。

 

今後、どういった形にしていきたいと考えていますか?

 現在は、月に一度、作製物を決めてワークショップをしていますが、今後は個別でも対応していきます。「こういったものを作りたい!」というものがあれば、出来るだけご希望に添えるようにしていきたいと思っています。

あとは、もっと革の勉強をして、皆さんが持っている革製品のお手入れとかもできるようにしていきたいです。

また、現在参加してくださっている方々は20~30代が殆どなので、親子でも参加できるワークショップにしていこうと思っています。

将来的には「参加してよかった」と思っていただく機会をより増やし、人と人を繋げるような場所を作っていきたいと思っています。

 


自分の好きなものである “レザー” 、好きなことである “人と接すること” 、培ってきた “生き物への知識、体験” 。それらを全て体現した「レザークラフト」ワークショップは、ayaさんにとって大切な時間なんだと、取材を通じて感じました。自分にとって価値あるもの。それを自分で作ることができる「レザークラフト」ワークショップに、皆さんも一度訪れてみてはいかがですか?


参考文献:
http://func-wallet.click/column/features-of-leather/
https://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/profile/semi03/okayama.pdf

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