
皆さん、部屋の状態はいかがでしょうか?
コロナウイルスの影響により働き方の多様化が加速しつつある昨今、自分の部屋と共にいる時間が増加した人も多いでしょう。
今回取材させていただいたのは、整理収納&コンサルティングサービス「Basic Basics」を主宰する「唐崎なみこ」さんです!

Basic Basics
代表:唐崎なみこさん
メーカーでの3年間の勤務を経て、中堅監査法人のコンサルティング部門にヘッドハンティング。
「お互いを大事なひとりの人として尊重し、穏やかな日々の暮らしを手に入れる」をミッションに、整理収納事業をメインとした「Basic Basics」を主宰。
1991年生まれ 現在28歳
現在、パートナーと2人暮らし
整理収納アドバイザー/コンサルタント

【Basic Basics】
「全力で、今自分がやりたいことに集中できる環境を整えることで、自分らしく心地よく生きる。」をコンセプトに、整理収納をコンサルティングするサービス
Basic Basicsのサービスを始めたきっかけを教えてください。
きっかけは、家の整理をして自分に向き合ったことです。
私が育った家庭は、7人家族の家計を父親が一人で支えていました。そんな父親に憧れて、「私もお父さんみたいに稼げる大人になりたい」と思っていました。
当時の自分は「有名企業」「安定」などに価値を置いて就職活動を行い、新卒で東証一部上場のメーカーに営業として就職しました。1年目で営業成績1位をとり、その後監査法人のITコンサルからお誘いをいただき、ヘッドハンティングされる形で転職をしました。

バリバリのキャリアウーマンだったんですね!
「引き抜き」という響きに惹かれで転職をしたといっても言い過ぎではないかもしれません。そのくらい、ステータスを気にしていました。「自分ならなんとかなる」という自信もありました。
しかし、現実は思ったようにはいきませんでした。転職してからは何もできず、仕事もプライベートも何もかもうまくいかない日々。
自己肯定感は下がり、プライドもズタズタ。だんだん仕事に行くことが辛くなり、月曜日を休むようになりました。不安定な心を自分ではどうにもできず、産業医の面談を受けるほど追い詰められていました。

思うような結果が出なかったことが、自分を追い詰めていたと。
はい。理想と現実のギャップに苦しみました。ついに火曜日も休むようになり、当時の上司から「ちょっと一週間くらい休みな」と言われました。自分の状態を察し、気を遣ってくれたんだと思います。
その一週間が、自分にとっては大きな一週間になりました。長い時間を家で過ごすことで、初めて部屋の状態に向き合ったんです。
床に散乱した衣類。未開封で置きっ放しの郵便物。放り出されたカバンの中身。
自分の心理状態を表すように荒れた部屋を見て、やっと自分の心の状態に気がつきました。
部屋の状態を見て、自分の心に気がついたんですね。
私は、小さい頃から学校で良い成績をとるのが当たり前だと思っていました。良い成績をとっても「次はもっと良い成績を」と言われた記憶が強くて。頑張っても頑張っても、頑張りに終わりがない。
だけどそれは、両親をはじめ、他人の目を気にして生きていたからで、もっというと、ただ褒めて認めて欲しかったのだと思います。他人の求める正解に答えようと、他人に振り回される人生。「肩書き」「成績」など、誰かの評価で生きていくことが自分自身を追い詰めていたんです。そんな状態でも立ち直ることができたのは心が疲れて、”ダメな自分”に打ちひしがれている状況でも「自分を気にかけてくれる人がいる」ということを知ったからです。
その体験がきっかけで、今の事業を?
きっかけは、その体験が大きいです。その他にも、私自身が入院することがあったのですが、その時期にパートナーと一緒に過ごした体験が大きいです。「心」と「暮らし」の2つの側面で、彼には本当に支えてもらいました。愛する人と一緒にいること、日々暮らして一緒に時間を過ごすこと、ただそれだけの時間にどれだけ価値があるか。彼と向き合うことでそのことにも気がつき、そんな優しい世界をつくっていきたいと思うようになりました。

片付けは、誰にでもできることです。だからこそ「片付けにお金を払う人なんているんだろうか?」と考えたたこともありました。しかし、片付けは単純に「部屋を綺麗にする」「ものを捨てて終わり」というわけではありません。それだと、ただの家事代行サービスになってしまいます。
自分の部屋は、自分だけの空間であり、唯一くつろげる空間です。「その人にとって居心地が良い空間はどんなものか?」自分がコンサルティングに携わることで、その人自身がその空間を自分で保てることが大切です。
サービス名である「Basic Basics」は、日本語で「基礎基本」という意味です。
基礎と基本は同じ意味として捉われがちですが、基礎には「スキル、テクニック」、基本には「価値観、考え方」というそれぞれの意味があります。
片付けの「テクニック」も必要ですが、それだけで部屋を綺麗にするのではなく、その人の価値観、考え方に沿った空間作りをサポートしていきたいと思っています。
どんな人にサービスを利用してもらいたいですか?
一番は「パートナーのいる女性」です。
仕事と家庭を両立していきたい女性にとって、パートナーとシェアしている空間は、お互いを受け入れ、認め合うことが必要不可欠です。
相手の意見を尊重した上で、自分の意見をしっかりと主張する。そうやって、お互いにとって良い空間作りのサポートができたらと思っています。
インスタライブで片付けをレクチャーする唐崎さん
最後に、なみこさんのビジョンをお聞きしたいです!
自分の根底に「仕事もプライベートも頑張っている人を手助けしたい」という思いがあり、それを実現するために大切なことが「自分のモノサシで生きること」だと考えています。
他人のモノサシで生きることの生きづらさを感じ、そこから抜け出すことができた自分だからこそ、同じような悩みを抱えている人たちにできることがあると思っています。 自分のサービスを通じて、そのような人たちの悩みを解決していくことが、今の目標です。
取材を終えて
価値観が多様化している今、「自分のモノサシで生きる」ことの大切さを私も感じています。「片付け」というサービスを通じてそれを実現しようとしている唐崎さん。単純に「部屋をキレイにする」というだけではなく、ライフワークの変化に取り組む Basic Basics 。今後のご活躍を楽しみにしております!
〜Pick up Books〜
「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!/苫米地英人

思考の整理について書かれた本です。
〜Pick up Music〜
あいみょん / ひかりもの


歌詞がとにかく良い。頑張ろうって思える曲です。
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