Mobility Style Cafe ~コーヒーをもっと身近に~

“コーヒーをもっと身近に”

みなさんは、1日に何杯コーヒーを飲みますか?実は、世界トップクラスのコーヒー消費国である日本。
確かに「街を歩けばカフェが目につく」というくらい、コーヒーは私たちの身近なものとなっています。
スターバックス、ドトール、サンマルク、タリーズ…
言わずと知れたチェーン店のほか、コンビニでの需要も拡大しているコーヒー市場は、2018年時点で2兆9000億円規模に達したと言われています。

そんなコーヒー産業で、店舗を持たずにコーヒーをお届けする「Mobility Style Cafe」を運営するときお(本名:国分)さん。
コーヒーに対する熱い想いと、その背景を取材させていただきました!

 


コーヒー×モビリティ×カフェインレス

「Mobility Style Cafe」のモビリティは「可動性」という意味で、
「僕がつくるコーヒーを携帯してほしい」
「コーヒーが飲みたいと思っている人のそばに出店することで、コーヒーをより身近に楽しんでほしい」という思いが込められています。
活動としては、コーヒー豆の販売、お祭りでの出店、出張カフェを行っています。

ときおさんの、コーヒーのこだわりを教えていただきたいです!

コーヒーベルトは知っていますか?

コーヒーベルト?

コーヒー豆が育ちやすい気候にはいくつか特徴があって、赤道近くが最適です。その一帯を「コーヒーベルト」と言って、ここがコーヒー豆の産地となります。

国や場所によってコーヒー豆の特徴は違うし、焙煎によっても全く違う味や香りになります。その豆がもつ特徴を考えながら、良い状態で提供することにこだわりを持っています。

チェーン店のコーヒーって、素材はどうなんでしょう?

 素材はわかりませんが、安いものは大量生産で一気に仕分けするのが普通です。

そうなると、虫食い、カビなどの「欠点豆」を見分けることができません。

美味しいコーヒーを淹れるには「品質管理」が大切。産地だけで良い豆ははかれません。自分で豆選びからすると、そういった「欠点豆」を取り除くことができるメリットがあります。

確かに、液体にしてしまえば豆の状態はわかりませんもんね。

そうなんです。
また、あまり知られていないのですが、コーヒー豆は「生鮮食品」です。

腐って飲めなくなることはありませんが、
焙煎してから1~2週間、粉にすると「3日」ほどで風味が劣化してしまいます。
そういう観点からも、コーヒーの美味しさに違いを感じることができるのではないでしょうか。

コーヒーはいつからハマったんでしょうか?

家で淹れるようになったのは、大学4年のときです。
きっかけをくれた2人の友人がいて、1人は中学時代からの友人です。その友人が家でコーヒーを淹れてくれて、その時飲んだコーヒーがすごく美味しかったのを覚えています。

もう1人は大学の後輩で、彼は家にエスプレッソマシーンを持っていました。その友人が僕にラテアートをしてくれて、
「家でこんなことできるんだ!」と感動しました。

コーヒーに対する印象が変わったタイミングで、後輩オススメのカフェにたまたま訪れたときに、コーヒー豆をいただく機会がありました。見よう見まねで自宅でコーヒーを淹れてみると、むちゃくちゃ美味しかったんです。

「素人の僕が適当に淹れてもこんな美味しいのか。だったら、ちゃんとやればもっと美味しいんじゃないか?」と思ったところから、水の分量、豆の質などこだわってやるようになりました。

最初は、ただ自分で飲んだり、遊びに来てくれた友達にふるまったりするところからです。

そのときはまだ「趣味」の範囲だったんですね。

社会人1年目は、エスプレッソマシーンで「ラテアート」ばっかりやっていました。

本格的に事業にすることを考え出したのは、友人にふるまう延長線上で「イベント開催」をするようになってからです。

最近「好きなことを仕事にする」という考え方が浸透し始めていると思います。僕にとってはそれがコーヒーでした。
これを仕事にするにはどうすればよいだろう?

と考えるようになって、試行錯誤する中で、今の形になりました。

「趣味→事業化」することで、変化はありましたか?

ひとつは、考え方の変化です

「自分が楽しければ」という考え方から、「相手に何を提供できるだろう?」という視点に変わりました。

自分が提供される側の視点に立って考えると、「モノが信頼できるかどうか」は重要だと思います。

目に見える信頼を得るひとつとして「アドバンスドコーヒーマイスター」という資格を取得したのが2018年9月のことです。

この資格は、日本で取得している人は403名という希少価値の高い資格です。お店を持たない僕が「ちゃんとした知識のもと提供している」という安心感を持ってもらうには、資格はわかりやすいと思ったので取得しました。

また、立ち上げの時は、友人から仕入れた焙煎済みの豆を提供していましたが、今は焙煎から自分で行なっています。焙煎にこだわることで、コーヒーに対する他の見え方もできるようになりました。

例えば、お肉ひとつとってみても、
「どの素材を使うか?」
「焼き方は?」
「何のタレを使う?」
こだわりによって、味は全然変わってくると思います。

コーヒーも同じで「使う豆」「焼き方」「淹れ方」などで味は全然違います。

よりたくさんの人に提供する意識を持つことで、こだわりを持つようになりました。

 

事業をする上で、大変だったことや、苦労したことはありますか?

食品なので、制限が厳しいという部分ですね。挽いた豆を販売することはできても、それを液体にして提供するとなると、「保健所」の規定を満たす必要があります。
例えば、祭りで販売する場合、牛乳は使い切りのものしか使えないとか、氷も使えなかったりとか。

なるほど。もしお店をオープンするなら、規定を満たした場所にする必要がありますよね。

はい。ただ僕は、お店を持たずに提供できる状態を作りたいと思っています。「お店をもつ」となると、固定費もかかり、それも考慮した値段設定にする必要があります。
そうしなくとも、お店を借りて提供したり、ネット販売、祭りで出店したりするなど、お店をもたなくてもできることはたくさんあると、経験を通じてわかりました。

僕の回りの人に、「それなら自分にもできるかも」と思ってもらえるようなロールモデルになれればと思っています。

今後の事業プランがあれば、言える範囲で教えていただきたいです!

今後「カフェインレスコーヒー」の提供に力を入れていきたいと思っています。

「カフェインがなかったらコーヒーの意味ないじゃん」

と思う人もいるかもしれませんが、カフェインがなくてもコーヒーを飲むメリットはあります。
例えば、コーヒーに含まれる「コーヒーポリフェノール」には抗酸化作用があって、1日の疲れをリフレッシュすることができます。

色々やってみて、ひとつ思ったことは
専門性を持たせた方が、お客さんは安心するのではないか」ということです。

「コーヒーを提供する」と言っても、人によってこだわりは違います。ラテアートにこだわっていたり、焙煎にこだわっていたり、使う豆選びにこだわっていたり。
自分の商品を選んでもらおうと思ったら、回りと「差別化」をする必要があります。
「カフェインレス」を専門に扱うお店はまだほとんどないと思うので、新しいコーヒー提供の形を作れたらと思っています。

カフェインレスコーヒーを通じて、妊婦さんなど、カフェインを摂ることが良くない身体の人にも楽しんでもらいたいです。

 

最後に、コーヒーに対する思いを一言いただきたいです!

僕は、自分でコーヒーを淹れる人がもっと増えてほしいと思っています。家でコーヒーを淹れてコーヒーを楽しんだり、他の人にふるまって喜んでもらえたりする体験をしてほしいです。

僕がその体験をして今があるので、この体験をもっとたくさんの人と分かち合えたらと思っています。

 


取材を終えて
 コーヒーについて話すときおさんは本当にイキイキしており、言葉ひとつひとつから楽しさが伝わる時間でした。この記事を読み、少しでもコーヒーに興味を持った方、ぜひ一度「Mobility Style Cafe」を活用してみてはいかがでしょうか?



「Mobility Style Cafe」のInstagram
https://www.instagram.com/kokubun_tokio/

参考文献:
https://www.nestle.co.jp/nhw/coffee/polyphenol
https://www.ssnp.co.jp/news/beverage/2019/09/2019-0903-1100-14.html
https://www.ssnp.co.jp/news/beverage/2018/01/2018-0111-1430-14.html

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