カレー活動家 ~カレーで魂に悦びを~

”カレーで魂に悦びを”

 本日取材させていただいたのは、カレーを作るSE「まるめさん」です!
カレーにストイックに向き合い続けるまるめさん。エンジニアとしてバリバリ働いていた彼が、どのようにしてカレーと出会い、惹き込まれていったのでしょうか?
思ったことをすぐ実行できる人は10%、継続できる人は、そこから更に10%と言われています。
カレー作りの活動を始め、SNSでも継続してカレーの想いを発信し続けるまるめさんの、現在に至るルーツを取材させていただきました!

 

スパイス×健康×人の関わり

僕がカレーに興味を持った最初の最初のきっかけを与えてくれたのは、女性の友人です。

ある日、彼女がずっと抱えていた悩みを僕に打ち明けてくれました。
彼女は「自分と同じ悩みを抱えた人の、居場所を作りたい」というビジョンを持っていて、今度イベントを主催するからぜひ、とお誘いを受けました。
その時は打ち明けてくれたことが単純に嬉しくて、何か力になれればとイベントに参加しました。

その時にカレーが振る舞われたんですか?

いえ(笑)
そのイベント自体はカレーと全く関係ないです。

イベントが開かれた浅草橋ブレッドボードという所は色んなイベント開催をしていて、Facebookで宣伝をしていました。そのひとつが「カレー会」で、興味を持ったという経緯です。

 

カレーのイベントですか

はい。また、それと同じくらいの時期に友達と「キッチハイク」というご飯会にも参加していました。参加きっかけは、単純に友達ができたら良いなあくらいの感覚です。

キッチハイクでは、常連の栄一さんという方におすすめ会を沢山紹介してもらいました。一人でもよく足を運ぶようになり、そのうちのひとつが「お店のカレーを食べに行く会」でした。その時出会ったのが久美子さんという方です。

久美子さんに「最近カレー会というのに参加してるんです」ということを話すと、「カレーの学校」というものを紹介してもらいました。

カレーの学校?

はい。その時は「カレーについて学ぶのかな」と思い、興味本位で応募してみました。応募締め切りが2日後だったのもあり、このタイミングで知ったのも何かのご縁かなとも思いました。完全に勢いですよね。

応募項目には、応募したきっかけとか、カレーに対する思いとか、結構書く欄があって、当時カレーに対して熱い想いがなかった僕は「どーせ受からないだろう」と思っていたのですが、合格してしまいまして(笑)。

 

すごい!カレーの学校はどんな事をするんですか?

座学が基本です。主催の水野さんという方が「カレーとは何か?」を力説してくれて、水野さんのカレーに対する価値観や考え方に引き込まれました。

水野さんは恐らく日本で一番カレーの本を出されている方で、ただお店を出すというよりは、情報発信をしっかりとやっていこうとしている方です。

カレーの学校は、月2回ペースで4ヶ月間行われて、学校ではゼミに分かれてぞれぞれ別の事を学びます。僕はスパイスについて扱うゼミでした。

「カレーの学校」に行ったことで、何か変化がありましたか?

「カレーの学校」は座学が多いので、卒業してからが本番なんです。学んだ事をどう活かしていくか、という所ですね。

ただ、僕の場合「カレーの学校」に行ったきっかけもフワフワしていて、「カレーの学校」に行く前にちゃんとカレーを作ったのは一回だけです。「さすがに一回作っておいた方が良いかな」という感じで。

なるほど。では、卒業後もそれほどカレーの熱が高まった訳ではなかったんですか?

はい。卒業してからもほとんどカレーを作っておらず、卒業後に同じゼミの人たちで集まってカレーを作ったんですが、僕だけ何も出来ませんでした。やることがなさすぎて、みんなの写真をひたすら撮っていました(笑)。

それがなんか情けなくて。集まった時にまた自分だけ何も出来なかったら流石にな、という所から、最初は思い腰を上げて偶にカレーを作るようになりました。

最初はそんな感じだったんですね。

また同時期くらいに、友人とカレーを作る機会がありました。僕がカレーを作っている事を友人に話すと、カレー好きを紹介してくれて。その時一緒にカレーを作ったことで、カレーに対する自分の拘りを少し感じました。

友人はカレーを「足し算」という感じに捉えていて、「最終的なゴールが一緒なら良い」「良いものはとにかく入れた方が美味しくなる」という考え方。一方僕は、カレーは「掛け算」だと思っていて、入れる順番、量なども大切で、「入れすぎたら美味しくなくなる」と思っていました。

その時、「料理をするなら自分でやりたいかな」と感じました。

その時はまだカレー作りが「楽しい」という感覚ではなかったんですね。

そうですね。その1ヶ月後くらいにも、イベントをやって、それが凄く楽しかったのを覚えています。

そこでは、僕はカレー担当で、みんな各々の得意分野でイベントを開催しました。その時のみんなの拘りとか真剣さがすごく良くて、自分の理想のイベントだったんです。

どういう所が理想だったんですか?

 僕がカレーを作ることに中々踏み出せない理由の一つに、職人が最終的にたどり着く「孤独さ」がありました。カレー店のオーナーって僕の中で孤独なイメージで、「これを突き詰めた先に理想の状態はあるのか?」という疑問がずっとぬぐいきれませんでした。

ただ、2月にイベントを開催した時に、「こうやってみんなで持ち寄れば、孤独を感じることなく没頭できる」と、負のイメージをかき消してくれた感じがありました。

そこからカレー作りの楽しさを感じるようになったんですね。

はい。そのイベントくらいから、インスタも定期的に上げるようになりました。僕の好きなインスタグラマーにぺぺさんという方がいて、その方のワークショップを大阪まで受けに行き、情報発信に力を入れてやるようになりました。

そこから「まるめのカレーが食べたい!」と言ってくれる人が爆発的に増えました。

今は150人待ちです。

150人!?すごい。。

ただ、ちやほやされるほど何のためにカレーを作っているのかわからなくなった時期もありました。確かに、自分のカレーをみんな喜んでくれるし、カレーを待ってくれている人がいるのはありがたいです。

でも、「本当にやりたいことってこれなのか?」と思うようになりました。僕が作りたかったのは、インスタ映えするカレーでもなく、ただ美味しいカレーが作りたいわけでもない。

カレーを通じて人々のためになることがしたい

それが根本の想いでした。

「どうやったらそれを実現できる?」と考えた時に、「カレーを通じて健康のサポートをしたい」と思うようになりました。

なるほど。健康のサポートがメインなんですね。

 はい。ただ現状を考えたとき、自分の中でネックになっていることが2つありました。

1つが、みんなが食べたいタイミングで提供できていないこと。

2つ目が、レシピ通りには作れるけど、それ以上の成長がないということです。

まず、みんなが食べたいタイミングで提供するには、お店を出すのが一番です。ただ、お店を出そうにも料理教室のレシピなどには権利があって、自分でお店を出すにはオリジナルのレシピじゃないといけないんです。

「オリジナル料理」を「みんなが食べたいタイミング」で提供するためには、まだまだ勉強不足だという結論に達し、現在「キッチンペイズリー」という料理教室でカレーの勉強をしています。

今作っているカレーは、正直インスタ映えしなものばっかりですね(笑)。でもそれが今はしっくりきています。

カレー作りを初めて変わったことはありますか?

まずは、自分でカレーを食べるようになって体調がむちゃくちゃよくなりました。僕は元々虚弱体質なんですが、カレーを食べるようになって体の調子が全然違うんですよ。

スパイスには体調を整える効果があるので、いつもスパイスを持ち歩いています。自分が体験しているからこそ、みんなにも体験してほしいなと思っています。

もう一つは、関わる人がむちゃくちゃ変わりました。
「カレーの人ですよね?」って、今まで関わらなかった人たちと接点を持てるようになりました。それも楽しさを感じる要因ですね。

まるめさんは、今後どういう方向に進んでいこうと思っていますか?

大きいビジョンは、お店を出すことです。
「カレーのお店を出す」というよりは、カフェにある一品としてカレーがある、っていうくらいがしっくりきています。なので誰かと一緒に経営したいですね。

あと、スリランカに行ってみたいです。
スリランカは「アーユルヴェーダ」という伝統医学に乗っ取った食事法を実践していて、健康と食の関わりについて学べることが沢山ありそうなので、そこに一度行ってみたいですね。

 


取材を終えて・・・
多くの偶然が重なり、やりたいことに出会えたまるめさん。
ただ、その偶然はまるめさんの行動によって生まれた必然でもあると、取材を通じて感じました。自分の好奇心や拘り。時には背中を押されながら、変化の絶えない出会いや経験を続けるまるめさんから、「やりたい事を見つける」ために必要な要素を教わったような気がします。
「カレーを通じて人々の健康をサポートしたい」という想いがのったまるめさんの魂のカレー。ぜひ皆さんも食べてみてはいかがでしょうか?


 

Instagram:
https://www.instagram.com/k.marume/


〜Pick up Book〜


まるめさんオススメの一冊
斉須政雄 / 調理場と言う戦場

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る