「好きを仕事にする」
最近よく耳するこのセリフ。
情報取得や発信の手段が多様化した現代では、「好きなことを仕事にしたい!」という考え方はどんどん広がっていっているように思えます。その考えを日本で加速させているのは、おそらくYouTuberの台頭でしょう。
やりたいことを思いっきりしている、それも芸能人でなく一般の人たちが。それは、逆に「自分にはやりたいことがない」「何をやりたいのかわからない」という悩みも増やしてしまったようにも思えます。
やりたいことができている人と、そうでない人。
そもそもやりたいことがある人とない人。
その違いはどこにあるのでしょうか?

「やりたいことを見つける」ことは実は非常にシンプルで、ちょっとした行動変化によってすぐに見つけることができるかもしれません。以下に、やりたいことがない人がやりたいことを見つけるためのひとつの方法として「クランボルツの計画的偶発性理論」をご紹介します。
クランボルツの「計画的偶発性理論」

今日はクランボルツさんの「計画的偶発性理論」について勉強していくで!
誰なんですか、そのプレミアムモルツって。


いやそれはサントリーが出してるビールや!
なんで中学生が知ってんねん。
飲んどんとちゃうやろな。
いや、お兄ちゃんが飲んでて。


なんや、お兄ちゃんか。
お兄ちゃんはいくつやねん。
いま、高校3年生です。


アカンやん!!!
どっちにしても!!!
まあまあ。
そんなことより、本題に入りましょう。


いやお前が戻すんかい。
まあ、ええわ。。
その話はあとでじっくり。

クランボルツさんはな、スタンフォード大学の名誉教授やねんで。そんなお偉い人が提言した理論が、計画的偶発性理論や。
「キャリアの8割が予期しない出来事や偶然の出会いによって決定される」とし、その偶然を計画的に生み出せるかどうかが大切だと、クランボルツ教授は提言しています。
「偶然を計画的に生み出す」とはどういうことでしょうか。
偶然が起きる行動をしているか

例えば、あなたの仕事が20時に終わったとします。
あなただったら、どうしますか?
ここで、2つの行動を比較してみます。
- 仕事終わりに、そのまま家に直帰する
- 仕事終わりに、行ったことのないBARに行ってみる
2つの行動で、偶然が起こる可能性が高いのは、どちらでしょうか。
偶然が起きるか起きないかは別として、起きる可能性が高いのは恐らく後者でしょう。
もしかすると、BARで隣になった人と意気投合し、新しい仕事に繋がるかもしれません。BARのマスターと仲良くなり、隠れ家的なお店を紹介してもらえるかもしれません。BARのことをSNSで投稿することで、誰かが反応してコミュニケーションが生まれるかもしれません。
計画的偶発性とは、「偶然が起きる可能性がある行動を、計画の中に組み込む」ということです。それこそが、思ってもみないキャリアの形成へと自らを導いてくれるということです。
成功者も偶然を掴み取っているにすぎない

多くの成功者を見てみても、子どもの頃からの夢を叶えられている人は稀です。Apple創業者「スティーブ・ジョブズ」だって、子どもの頃からIT企業を立ち上げることを夢見ていた訳ではありません。どんな成功者も人生の転機があり、チャンスを掴んでのめり込んでいったはずです。
スポーツのように、子どもの頃からみんなに触れる機会があり、輝く期間が短いもので成功するのはなかなか難しいですが、大抵のものは大人になってからの努力で逆転可能です。
のめり込むきっかけがあるか。
それは、人生においてとても重要なことなのです。
6つの行動指針
キャリアは8割が偶然の積み重ねです。
では、偶然によって積み重なるキャリアを満足のいくものにするために大切なことは何でしょうか。クランボルツ教授は、満足のいくキャリア形成には、6つの行動指針があると言います。
6つの行動指針
- 好奇心 [Curiosity]
新しいことへの興味・関心を持ち続ける - 持続性 [Persistence]
ひとつ道を決めたら、納得いくまでやってみる - 柔軟性 [Flexibility]
成功に縛られず、他人の意見や新たな視点を受け入れ続ける - 楽観性 [Optimism]
多少の不安、不満は受け流す - 冒険心 [Risk Taking]
結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと - 開放性 [Openness]
自分の想い・気持ちを周りに向けて発信する
この6つがあるのとないのとでは、偶然を引き寄せる確率が大きく異なります。
「やりたいことが見つからない」という人は、受け身の思考、行動をしていないか、自分を見つめなおしてみてください。
「怪しい」「危ない」「意味ない」「キャラじゃない」
こんな言葉をすぐ使ってしまう人は、チャンスを逃してしまっているかもしれません。
なぜなら、大抵のチャンスは「チャンス」とわかる形で私たちの前に現れてくれないからです。
あなたの常識の中で考えても、予想外の面白いことなど生まれるはずがありません。
日常のサイクルから一歩外に踏み出し続けることが、新しいライフキャリアを作っていくのです。
「その幸運は偶然ではないんです!」
著:J.D.クランボルツ
「クランボルツに学ぶ夢の諦め方」
著:J.D.クランボルツ