社会人が知っておきべきビジネスの世界~自分の身を守る知性を磨く~

考え方

「社会人と学生。一番の違いは何だと思いますか?」

学生時代にこんな質問をした経験がある方も多いかと思います。もし、あなたが今同じ質問をされたら何と答えますか?

「責任感かな」
「時間の使い方が変わった」
「お金に対する意識が一番かな」

私は、社会人になって最も変わることは「人間関係の築き方」だと思います。何を目的として人間関係を築くか。

この「人間関係を築く目的」が、最初に学生が向き合うギャップでしょう。

具体的にいうと、以下のような違いがあります。

学生時代

⇒合うか合わないか

社会人

⇒メリットになるかならないか(特に経済面)

学生までは、合わない人や集団とわざわざ付き合うことは少なかったと思います。

しかし社会人になると、合うか合わないかで人付き合いをすることは少なくなります。
その人が、会社や自分に何かしらのメリットを提示してくれる人かどうかで判断することの方が圧倒的に多くなります。

そしてこれは「自分⇒相手に対しての意識」が変わっていくのと同時に、「相手⇒自分」も同様です。

社会人になって培う人間関係は金銭が絡んでいる場合が多く、人間不信になってしまう人も。
最悪の場合、騙されて借金を背負い自殺してしまう、なんてケースもあるのです。

そのような事態にならないために、私たちに必要なことは「知性を磨くこと」です。

具体的に、どのような知性を磨けば良いのか。あなたを狙うビジネスマンから身を守るために、社会人成り立ての人が学んでおくべきビジネスの世界をお伝えしていきます。

この記事を読むことで、少しでも自分を守る知性を身につけていただければと思います。

 

利益を求めないビジネスなど存在しない

まず、皆さんが心に留めておくべきことは「利益を求めないビジネスなど存在しない」ということです。

例えば、あなたに不動産投資の話があったとします。
「この物件を購入すれば、毎月〇〇円の不労所得が入ってくるので、お得です。こんな物件なかなかないですよ。」

しかしそんなお得な物件があるなら、不動産会社が自分で購入して利益を得れば良いとは思いませんか?

なのになぜ、見ず知らずのあなたにそんな物件を紹介するのでしょうか?

 

保険でも考えてみましょう。
あなたに「生涯を通じてガンになる確率は1/3です。もしあなたがガンになると〇〇円かかります。これを払えますか?毎月〇〇円払えば、このお金を保険会社が〇割肩代わりしてくれます。もう一度言いますが、ガンになる確率は1/3です。」

でも、よく考えてみてください。
保険会社は、都市の一等地にビルを構え、営業をたくさん抱えています。
その管理費、人件費は、一体どこから出ているのでしょうか?

言うまでもなく、会社の「売り上げ」です。
その売り上げは、私たちが払うお金なのです。

もちろん、全てのビジネスがあなたから搾取しようとしている訳ではありません。
お金を払って活用した方が良いビジネスモデルも数多く存在します。
しかし、あなたが「知らない」ことを良いことに、必要以上にお金を払わされてしまうケースは数多く存在します。かくいう私も「ビジネスの世界はこんなにも嘘がまかり通っているのか」と社会に出てみてたくさん体験しました。

だからこそ、私たちは知性を磨く必要があるのです。

 

社会人になって勉強しておきたいこと

ここからは、「じゃあ具体的に何を勉強すれば良いのか?」について説明していきます。

あくまでも「自らの身を守る」という意味での勉強です。

金融リテラシー(FP3級)

まず、殆どの場合ビジネスマンが私たちに近づく理由は「会社の利益のため」です。

そのため、最低限の金融リテラシーは必須教養です。

堀江貴文さんも「FP3級くらいの知識は全国民が持っておくべき」と言っていましたし、保険会社の友人に「全く金融知識のない人が金融の勉強をするには何から始めれば良いか」と聞いたところ「FP3級から始めると良い」と言われました。

まずは、営業マンが言っていることが正しいのか正しくないのか、判断できる金融リテラシーを磨きましょう。

心理学

勉強した方が良い分野として、私は「心理学」をオススメします。なぜ心理学を勉強した方が良いかというと、人の心理というのは一定のパターンがあり、ビジネスはそれを利用している場合が多いからです。

例えば、飲食店で以下のようなコース料理を提供したとします。

A:1万円
B:1万2000円

松:1万円
竹:1万2000円
梅:1万8000円

「Aと松」「Bと竹」が全く同じ料理だとしても、3つで比較した方が「1万2,000円」を選ぶ確率が高いそうです。これは心理学用語で「コントラスト効果」と言い、人は比較して物事を判断する傾向があることを利用した商売の方法です。3つで比較したことで、「1万2000円」に対する金銭的ハードルが下がったのです。

みなさんも、最初は「高い」と思っていたものが、それ以上に高いものをたくさん見ているうちに「そんなに高くないように感じてきた」という経験はあるかと思います。

「〇〇のシチュエーションで、人はどのように感情が作用するのか」を知っておけば、その手法を使われた時に気づく可能性が上がります。「心理は誘導される」ことを前提に、自分の選択すら疑うようにしましょう。

学生までの勉強は「いかに良い成績をとるか」が基準だったのに対し、資本主義社会では「どれだけ利益を上げたか」が指標になります。

だからこそ、お金と真剣に向き合い、正しい使い方、稼ぎ方ができる社会人になるために、しっかりと知性を磨いていきましょう。

Win-winの考え方をもつビジネスマンが増えることが、より良い世の中に発展するために必要なのです。